【体験談】Audible 880円と1,500円どっちがいい?

Audibleの880円プランと1,500円プランの比較 オーディオブック

本を読みたくてKindleを買いました。それでも、本を開く時間そのものが取れない日があります。

仕事が終わって、夜に散歩へ出る。手ぶらで、運動不足の解消に。走るまではしないけど。そんな時間にも本が読めたら、と思ったことはありませんか。

私はいまAudible(オーディブル)を使っていて、その時間がまるごと読書になりました。ただ、最初に選んだプランでは失敗しています。そこも含めて書きます。

前提として、私は紙の本を読むのも好きです。文字を目で追う楽しさもあります。つまり使い分けです。

先に結論:安いほうから始めて、結局上げました

Audibleには月額880円と1,500円の2つのプランがあります。私は880円のほうから始めて、月1冊では足りず、1,500円の聴き放題プランに変更しました。

いま思うのは、最初から1,500円のほうで良かったということです。ただしこれは「高いほうを買え」という話ではありません。なぜ月1冊では足りなかったのかに、耳で本を読むことの本質が入っていました。

試すだけならAudibleの30日間無料体験があります。体験期間が終わると月額1,500円のプレミアムプランに自動更新されますが、いつでも退会できます。

夜の散歩が、そのまま読書時間になった

私の使い方でいちばん多いのは、仕事終わりの夜の散歩です。

一日パソコンを見たあとの目は、正直もう限界です。そこから本を開くのは無理だし、スマホを見るのはもっと無理。でも歩くことはできます。画面も紙も見ないのに情報だけが入ってくるというのが、この時間にはちょうど良かった。歩きながらでも聞きやすく、足元から目を離さずに済みます。

次に多いのが家事です。洗い物をしているとき、洗濯物を畳んでいるとき。手はふさがっていますが耳は空いています。紙の本でもKindleでも、この時間だけは絶対に使えません。ここはAudibleにしかできないところでした。

「興味がない本」を気軽に試せることが、一番の違いだった

880円のスタンダードプランは、毎月1冊を選ぶ形です。これが私には合いませんでした。

1冊しか選べないと、その1冊を外したくないので、確実に読みたい本しか選べません。結果として、いつも自分が選びそうな本ばかりになります。

聴き放題の1,500円プランに変えてから、ここが変わりました。興味があまりない本でも、気軽に試せるようになったんです。

実際に私が聴き始めたのは、こんな顔ぶれです。

  • 『人は話し方が9割』——いわゆるビジネス書。自分から買うかというと、たぶん買っていません
  • 『カフネ』——2025年の本屋大賞を受賞した作品
  • 『国宝』——映画が話題になっていたので、原作のほうを

合わなければ途中でやめて次に行ける、という状態が効きました。前のプランではこれができません。散歩の時間は毎日あるので、月1冊だとそもそも量が足りませんでした。

お金の話

本は1冊1,000円を超えるものが珍しくありません。聴き放題なら、そこが月1,500円で頭打ちになります。月に2冊聴けば、もう元が取れている計算です。私の場合は散歩と家事で聴く時間がまとまって取れるので、月2冊はすぐ超えます。

料金:プランは2つあります

ここは間違って紹介されていることが多い部分です。「Audibleは月額1,500円」と書かれることがありますが、正確には2つあります(2026年9月時点・Audible公式で確認)。

プラン月額中身
スタンダードプラン880円毎月、すべての作品から1冊を選べる。選んだ本は会員期間中いつでも聴ける。選ばなかった月の繰り越しはできない
プレミアムプラン1,500円数十万以上の対象作品が聴き放題。単品購入するときに会員割引もつく

無料体験は30日間(新規の方向け)。退会はいつでもできます。

月に1冊だけ、決めた本をじっくり聴くと決まっている人にはスタンダードで足ります。私はそうではありませんでした。

プランを切り替えるときの注意点

切り替えはアカウントサービスからできますが、下げるときに注意が要ります。

Audible公式のヘルプには、プレミアムからスタンダードへ切り替えると「聴き放題特典を利用してライブラリーに追加した聴き放題対象オーディオブックが聴けなくなりますが、単品購入したオーディオブックは引き続き聴くことができます」と書かれています。

つまり、聴き放題で追加しただけの本は、プランを下げると聴けなくなります。途中まで聴いている本があるなら、聴き終えてから切り替えるほうが安全です。

逆にスタンダードから上げる場合は、「会員期間中、毎月1作品選んだオーディオブックは引き続きお楽しみいただけます」とあり、選んだ本は残ります。私が880円から1,500円へ上げたときも、選んでいた本はそのまま聴けました。

うまくいかなかったところ

良かった話だけでは参考にならないので、こちらも書きます。

集中していないと、普通に聞き逃します。他のことを考えていると、内容がまったく入っていません。紙の本なら目が止まるので気づきますが、音声は勝手に進んでいきます。話が分からなくなって、戻って聴き直すことがたまにあります。

寝る前に聴くと、途中で寝ます。これは何度もやりました。翌日「どこまで聴いたか分からない」という状態から始まります。寝る前の使い方は、正直あまり向いていません。

ナレーターの声が合わないことがあります。作品は読みたいのに、読み方が自分に入ってこない。聴いてみるまで分かりません。これも、聴き放題プランなら次に行けるので損失が小さくて済みます。

一方で、再生速度を少し上げられるのは思ったより効きました。慣れてくると速めでも問題なく聞き取れるので、時間の節約になります。

こういう人には向きません

  • 読み返しが多い人。前に戻る、線を引いた場所を探す、という読み方をする人には向きません
  • 図表や脚注の多い本を読む人。実用書で図が出てくると、音声だけでは追えません
  • ながら時間がほとんど無い人。通勤も家事も散歩も無いなら、出番がありません。机に向かえるなら紙かKindleのほうが早いです
  • 寝る前の読書として期待している人。寝ます

逆に、歩く時間や家事の時間がまとまってある人は、すでに持っている時間がそのまま読書時間に変わります。

本屋大賞の作品は、聴きやすい

実際に聴いてみて分かったことがあります。本屋大賞に選ばれるような作品は、耳で聴いても入ってきやすい。

考えてみると当然かもしれません。本屋大賞は書店員さんが「お客さんに手渡したい」と思った本が選ばれる賞なので、もともと読みやすさのある作品が上がってきます。それは音声で聴いたときにも効いてきます。

歴代の大賞受賞作、どれが聴けるのか調べました

2004年から2026年までの大賞受賞作23作品について、Audibleで聴けるかを1件ずつ確認しました(2026年9月14日時点)。結果は14作品です。

作品著者聴けるか
2026イン・ザ・メガチャーチ朝井リョウ
2025カフネ阿部暁子
2024成瀬は天下を取りにいく宮島未奈
2023汝、星のごとく凪良ゆう
2022同志少女よ、敵を撃て逢坂冬馬
202152ヘルツのクジラたち町田そのこ
2020流浪の月凪良ゆう
2019そして、バトンは渡された瀬尾まいこ
2018かがみの孤城辻村深月×
2017蜜蜂と遠雷恩田陸○(上下巻)
2016羊と鋼の森宮下奈都
2015鹿の王上橋菜穂子○(全4巻)
2014村上海賊の娘和田竜×
2013海賊とよばれた男百田尚樹○(上下巻)
2012舟を編む三浦しをん×
2011謎解きはディナーのあとで東川篤哉○(全4巻)
2010天地明察冲方丁×
2009告白湊かなえ
2008ゴールデンスランバー伊坂幸太郎×
2007一瞬の風になれ佐藤多佳子×
2006東京タワーリリー・フランキー×
2005夜のピクニック恩田陸×
2004博士の愛した数式小川洋子×

はっきりした傾向があります。2013年以降の受賞作はほぼ全部聴けて、2008年以前は1作もありません。

つまり、古い名作を耳で読み返したくてAudibleを始めると、たぶん期待外れになります。逆に、ここ10年ほどの受賞作を追いかけたい人には十分すぎるラインナップです。

聴くならここから、というのを2つ挙げておきます。

  • 『成瀬は天下を取りにいく』(2024年)は5時間4分で、大賞受賞作のなかでいちばん短い。最初の1冊に向いています
  • 『告白』(2009年)はナレーターが女優の橋本愛さん。この作品を声で聴くと、紙とは別の体験になります

『流浪の月』のようにナレーター違いで2種類あるものもあるので、声が合わなければもう一方を試すという手も使えます。

※聴き放題の対象は入れ替わります。上の表は2026年9月14日に確認した時点のものです。

受賞作そのものは2025年本屋大賞の記事歴代まとめ本屋大賞ガイドでまとめています。

散歩しながら聴くなら、イヤホンで決まります

ここは実際に使っていて、はっきり差が出た部分です。イヤホンは耳を塞がないタイプを選んでください。散歩しながら聴くなら、ほぼ必須だと思っています。

私が使っているのはイヤーカフ型と呼ばれる、耳たぶを挟んで引っかける形のものです。耳の穴を塞ぎません。

外の音が聞こえるので、安全です。夜道を歩いていると、後ろから来る自転車や車に気づく必要があります。耳を塞ぐイヤホンだと、これが聞こえません。音量を上げれば本のほうは聞こえますが、そのぶん周りが分からなくなります。夜の散歩が主な使い方なので、ここは譲れませんでした。

耳が疲れません。1回の散歩で30分から1時間、耳の穴に何かを押し込んだままだと、それ自体が疲れてきます。イヤーカフ型はこの疲れがほとんどない。長く聴く前提なら、ここは効きます。

家事のときも同じで、水の音や家族の声が聞こえる状態のまま聴けるのは、想像していたより快適でした。

私が使っているのはこれです。

仕様としては、イヤーカフ型のオープンイヤーで、重さは約5.5g、IP55の防水防塵に対応しています(Anker公式)。散歩中に汗をかいても小雨が降っても平気なのは、毎日使ううえで地味に効いています。

注意点もあります。耳を塞がない構造なので、音は周囲に少し漏れます。静かな電車の中で音量を上げるのは向きません。逆に言えば、外を歩くとき・家事をするときに特化した道具だと思ったほうがいいです。電車の中がメインなら、耳を塞ぐタイプのほうが合います。

もうひとつ。商品名には「最大28時間再生」とありますが、これはケース込みの数字で、イヤホン本体だけなら最大7時間です(Anker公式)。散歩1回ぶんには十分すぎますが、本1冊は5時間から16時間あるので、1冊を通しで聴くならケースに戻す前提になります。これはこの製品に限らず、耳を塞がないイヤホンはどれも同じくらいです。

イヤホンの選び方そのものは別の記事にまとめました。耳を塞がないタイプは骨伝導・イヤーカフ型・リング型で構造が違い、選び方も変わります。

始め方と、やめ方

無料体験は30日間です。合わなければ退会できますし、月1冊で足りると分かればスタンダードに下げられます。

最初の1か月は、聴き放題のプレミアムで試すことをすすめます。私が880円から始めて後悔したのがここで、1冊しか選べない状態だと「自分が耳で本を読める人間かどうか」の判断そのものができません。ナレーターが合わなければそれで1か月が終わってしまいます。

いろいろな作品を触ってみて、それから決めれば十分です。

入口はこちらです。Audibleプレミアムプラン 30日間の無料体験。30日を過ぎると月額1,500円で自動更新になるので、続けないと決めたなら、期間内に退会まで済ませておくと確実です。

まとめ

Audibleは、読書そのものを置き換える道具ではありませんでした。本を読みたい気持ちはあるのに、目も時間も残っていない——そこにだけ効きます。

聞き逃すこともあるし、寝る前に聴けば寝ます。それでも、仕事終わりの散歩がまるごと読書に変わったのは、他の方法では代えがきかないところでした。

向いているかどうかは30日で分かります。まずはそこからで十分だと思います。

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