マンガ大賞の歴代大賞19作を巻数で選ぶ|完結済み・連載中の一覧

マンガ大賞は、書店員をはじめとするマンガ好きの有志が「人にすすめたいマンガ」を選ぶ賞です。2008年に始まり、2026年までに19の作品が大賞に選ばれました。

選考の対象になるのは、前年に単行本が出た作品のうち、最大巻数が8巻までのものです。受賞した時点では、どれも追いつきやすい長さでした。ところが今は、5巻で完結したもの、50巻まで続いたもの、まだ連載が続いているものと、ばらばらになっています。

そこでこの記事では、歴代の大賞作を今の巻数で分けて紹介します。迷ったら、全5巻で完結している2019年の大賞『彼方のアストラ』から読んでみてください。宇宙で遭難した高校生9人の話で、伏線がきれいに回収されるところをほめる感想がとても多い作品です。

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年作品巻数(2026年9月時点)感想のまとめ
2026『本なら売るほど』連載中作品ページ
2025『ありす、宇宙までも』連載中作品ページ
2024『君と宇宙を歩くために』連載中作品ページ
2023『これ描いて死ね』連載中作品ページ
2022『ダーウィン事変』連載中作品ページ
2021『葬送のフリーレン』連載中作品ページ
2020『ブルーピリオド』連載中作品ページ
2019『彼方のアストラ』完結・全5巻作品ページ
2018『BEASTARS』完結・全22巻作品ページ
2017『響~小説家になる方法~』完結・全13巻作品ページ
2016『ゴールデンカムイ』完結・全31巻作品ページ
2015『かくかくしかじか』完結・全5巻作品ページ
2014『乙嫁語り』連載中作品ページ
2013『海街diary』完結・全9巻作品ページ
2012『銀の匙 Silver Spoon』完結・全15巻作品ページ
2011『3月のライオン』連載中作品ページ
2010『テルマエ・ロマエ』完結・全6巻作品ページ
2009『ちはやふる』完結・全50巻作品ページ
2008『岳』完結・全18巻作品ページ

作品ごとの感想は、文学賞ガイドのマンガ大賞のページで1作ずつまとめています。巻数は、各作品の出版社のページとWikipediaで2026年9月に確かめたものです。

5〜9巻で読み終わる完結作

週末や連休で最後まで読める長さです。はじめてマンガ大賞の作品を読むなら、ここから選ぶのがいちばん気軽だと思います。

彼方のアストラ(篠原健太・完結・全5巻)

学校行事の惑星キャンプに出た高校生9人が、5000光年先の宇宙に放り出されてしまう話です。短い巻数でだれずに完結するところと、9人の中に隠された秘密が少しずつ明かされる構成が好まれています。

否定的な感想は少なめでした。SFになじみがないと入りにくい、出だしはよくある形だ、という声がある程度です。

感想のまとめ:『彼方のアストラ』の読者の受け止め方

かくかくしかじか(東村アキコ・完結・全5巻)

絵がうまいと思いこんでいた宮崎の高校生が、竹刀を持った絵画教室の先生に出会う話です。作者の東村アキコさんが自分の若いころを振り返った、自伝的なマンガです。

笑えて、最後は泣ける、という感想がいちばん多く見られました。後半に進むほど切なさが増すので、1巻だけで判断しないでほしい、と言う人もいます。2025年に映画になりました。

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感想のまとめ:『かくかくしかじか』の読者の受け止め方

テルマエ・ロマエ(ヤマザキマリ・完結・全6巻)

古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、なぜか現代日本の銭湯や温泉にたどり着くコメディです。ただのギャグではなく、ローマの歴史をきちんと踏まえているところをほめる人が多くいました。カタカナの名前が多くて顔と名前が一致しにくい、という声もあります。2024年からは続編の『続テルマエ・ロマエ』も始まっています。

感想のまとめ:『テルマエ・ロマエ』の読者の受け止め方

海街diary(吉田秋生・完結・全9巻)

鎌倉の古い家で暮らす3姉妹が、父の葬儀で腹違いの妹すずと出会い、4人で暮らしはじめる話です。切なくて優しい家族のドラマとして読まれていて、鎌倉の町の風景が素敵だ、という感想も目立ちました。

2015年に是枝裕和監督で映画になっています。映画から原作に入った人の中には、雰囲気の違いを感じた人もいました。

『海街diary』の表紙

海街diary

吉田秋生(マンガ大賞2013 大賞・完結・全9巻)

感想のまとめ:『海街diary』の読者の受け止め方

10〜20巻台で完結した作品

少し腰をすえて読む長さです。どれも完結しているので、途中で続きを待つことはありません。

響~小説家になる方法~(柳本光晴・完結・全13巻)

15歳の鮎喰響が書いた手書きの原稿が、文芸誌の編集部に届くところから始まります。周りに合わせない響が小説の世界に波を起こしていく話で、先を読まずにいられない、という感想が並びました。

評価ははっきり分かれています。暴力も辞さない響に共感できない、という人も多い作品です。

感想のまとめ:『響~小説家になる方法~』の読者の受け止め方

銀の匙 Silver Spoon(荒川弘・完結・全15巻)

都会育ちの八軒が、北海道の農業高校で家畜の世話や実習に戸惑いながら、命と食べ物について考えていく青春マンガです。『鋼の錬金術師』の荒川弘さんの作品です。重くなりすぎず、笑いとのバランスがいいという感想が多くありました。

1巻だけでは面白さが伝わりきらず、続きを読んで評価が変わった、という人もいます。

感想のまとめ:『銀の匙 Silver Spoon』の読者の受け止め方

岳(石塚真一・完結・全18巻)

北アルプスで山岳救助のボランティアをする島崎三歩の話です。1話ごとに違う登山者とその人生が描かれるので、少しずつ読み進めやすい作品でもあります。山の美しさと怖さがどちらも伝わってくる、という感想が多く並びました。

遭難や死の場面が多いので、山の怖さが強すぎると感じた人もいます。第1回のマンガ大賞の作品です。

感想のまとめ:『岳』の読者の受け止め方

BEASTARS(板垣巴留・完結・全22巻)

肉食動物と草食動物がともに暮らす学園で、演劇部のアルパカが食い殺される事件が起こります。主人公は、体が大きいのに繊細で優しいハイイロオオカミのレゴシです。肉食と草食が共に生きる世界の設定が深い、という声が目立ちました。独特の絵柄が見づらい、と感じた人もいます。

感想のまとめ:『BEASTARS』の読者の受け止め方

30巻を超える長編の完結作

ゴールデンカムイ(野田サトル・完結・全31巻)

明治の終わりの北海道で、元兵士の杉元とアイヌの少女アシㇼパが、隠された金塊を追う話です。息つく暇もなく話が進む疾走感と、狩りや料理を通してアイヌの文化を知れるところが好まれています。焚き火で作る料理がとにかくおいしそう、という感想もたくさんありました。

暴力や血の描写が多いので、苦手な人には向きません。31巻と長いですが、完結しているので最後まで一気に読めます。

『ゴールデンカムイ』の表紙

ゴールデンカムイ

野田サトル(マンガ大賞2016 大賞・完結・全31巻)

感想のまとめ:『ゴールデンカムイ』の読者の受け止め方

ちはやふる(末次由紀・完結・全50巻)

小学6年生の千早が、転校生の新と出会って競技かるたの世界にのめりこんでいく話です。まっすぐな青春と、競技かるたという題材がよく合っている、という感想が多く並びました。少女マンガだけれど男性にもすすめたい、と言う人も多い作品です。

歴代の大賞作の中でいちばん長い全50巻です。三角関係の行方は、読む人によって受け止め方が分かれます。2023年12月からは、続編の『ちはやふる plus きみがため』が連載されています。

感想のまとめ:『ちはやふる』の読者の受け止め方

連載中の作品

いま読み始めて、新しい巻を待ちながら追いかける作品です。最近の大賞作ほど巻数が少なく、追いつきやすくなっています。

本なら売るほど(児島青・マンガ大賞2026)

会社を辞めた青年が営む古本屋「十月堂」に、さまざまなお客さんがやってくる連作です。本好きにはたまらない、という感想がとても多く、亡くなった人の蔵書を引き取る回が心に残ったという人がたくさんいました。作中に出てくる本や作家を知っているかどうかで、楽しめる度合いが変わるかもしれません。

『本なら売るほど』の表紙

本なら売るほど

児島青(マンガ大賞2026 大賞・連載中)

感想のまとめ:『本なら売るほど』の読者の受け止め方

ありす、宇宙までも(売野機子・マンガ大賞2025)

両親を亡くし、2つの言葉のどちらも十分に使いこなせなくなったありすが、天才少年の犬星くんと出会い、宇宙飛行士を目指す話です。言葉を手に入れて世界が鮮やかに見えてくる感覚が伝わってきた、という感想が多く並びました。

感想のまとめ:『ありす、宇宙までも』の読者の受け止め方

君と宇宙を歩くために(泥ノ田犬彦・マンガ大賞2024)

「ふつう」にこなすことができないヤンキーの小林と、周りに合わせられない転校生の宇野の話です。見た範囲では否定的な感想がほとんど無く、ブクログの評価の平均も歴代の大賞作の中でとくに高い作品でした。

感想のまとめ:『君と宇宙を歩くために』の読者の受け止め方

これ描いて死ね(とよ田みのる・マンガ大賞2023)

伊豆大島に住む高校生の相が、マンガを「読む側」から「描く側」へ踏み出していく話です。物騒な題名に身構えたという人もいますが、読んでみると、マンガへの愛情にあふれた温かい作品だと受け止められています。

感想のまとめ:『これ描いて死ね』の読者の受け止め方

ダーウィン事変(うめざわしゅん・マンガ大賞2022)

人間とチンパンジーの両方の血を引く15歳のチャーリーが、高校に入学するところから始まります。人間とは何かを考えさせられた、という感想が多い一方で、話の進み方がゆっくりだという声や、暴力的な場面が苦手だという声もありました。

感想のまとめ:『ダーウィン事変』の読者の受け止め方

葬送のフリーレン(山田鐘人・アベツカサ・マンガ大賞2021)

魔王を倒したあとの「冒険のあと」から始まる話です。長く生きるエルフのフリーレンが、仲間のヒンメルの死をきっかけに、人間を知るための旅に出ます。大きな事件は起きないのに、静かな話がじんわりしみてくる、という感想が多く並びました。

派手な戦いを期待すると地味に感じるかもしれません。2023年のアニメで知った人も多い作品です。

『葬送のフリーレン』の表紙

葬送のフリーレン

山田鐘人・アベツカサ(マンガ大賞2021 大賞・連載中)

感想のまとめ:『葬送のフリーレン』の読者の受け止め方

ブルーピリオド(山口つばさ・マンガ大賞2020)

器用に毎日を過ごしていた高校生の八虎が、1枚の絵に心を奪われ、東京藝術大学を目指す話です。絵に興味がなくても面白い、という感想が目立ちました。受験の緊張感が強く、気軽に読めるマンガではない、と言う人もいます。

感想のまとめ:『ブルーピリオド』の読者の受け止め方

乙嫁語り(森薫・マンガ大賞2014)

19世紀の中央アジアで、12歳の少年カルルクのもとに20歳の花嫁アミルが嫁いでくる話です。衣服や建物の装飾の細かさなど、とにかく絵がすばらしいという感想が圧倒的に多く、物語より描写を楽しむ作品だと受け止める人もいました。

感想のまとめ:『乙嫁語り』の読者の受け止め方

3月のライオン(羽海野チカ・マンガ大賞2011)

家族を亡くした17歳のプロ棋士・桐山零が、東京の下町で川本家の3姉妹と出会い、少しずつ心をほどいていく話です。ブクログでは歴代の大賞作の中でいちばん多く本棚に登録されていました。将棋のルールを知らなくても読めるように作られています。

登場人物の心がむき出しに描かれていて、読んでいてつらいと感じた人もいます。

感想のまとめ:『3月のライオン』の読者の受け止め方

大賞は逃したけれど、よく読まれているノミネート作

マンガ大賞には、大賞のほかに、選考員の投票で上位に入った10作ほどのノミネート作が毎年あります。大賞を取っていなくても、アニメや映画になって大賞作より広く読まれている作品も少なくありません。文学賞ガイドでは、ブクログで本棚に登録している人が多い順に、ノミネート作の作品ページも少しずつ作っています。

作品作者ノミネートされた年感想のまとめ
進撃の巨人諌山創2011作品ページ
SPY×FAMILY遠藤達哉2020・2021作品ページ
よつばと!あずまきよひこ2008作品ページ
君に届け椎名軽穂2008作品ページ
きのう何食べた?よしながふみ2008作品ページ
夏目友人帳緑川ゆき2008作品ページ
チェンソーマン藤本タツキ2020作品ページ
宇宙兄弟小山宙哉2009・2010作品ページ
バクマン。大場つぐみ、小畑健2010作品ページ
もやしもん石川雅之2008作品ページ
女の園の星和山やま2021・2022・2023・2025作品ページ
カラオケ行こ!和山やま2021作品ページ
大奥よしながふみ2008作品ページ
ダンジョン飯九井諒子2016・2017・2018・2019作品ページ
宝石の国市川春子2015作品ページ
光が死んだ夏モクモクれん2023作品ページ
ルックバック藤本タツキ2022作品ページ
ミステリと言う勿れ田村由美2019・2020作品ページ
約束のネバーランド出水ぽすか、白井カイウ2017・2018作品ページ
怪獣8号松本直也2021作品ページ
月刊少女野崎くん椿いづみ2015作品ページ
チ。―地球の運動について―魚豊2021・2022作品ページ
ドリフターズ平野耕太2011・2012作品ページ
坂本ですが?佐野菜見2014作品ページ
鬼灯の冷徹江口夏実2012作品ページ

ノミネート作の作品ページは、今後も順番に増やしていきます。この表も、作品ページが増えるたびに更新します。

マンガを電子書籍で読むなら

マンガは巻数が多いので、紙で集めると置き場所に困ります。Kindle版なら1巻だけ買って試し、合えば続きをすぐに読めます。この記事の作品名のリンクは、Kindle版の第1巻につながっています。

Kindle端末で読むか、スマホやタブレットで読むかは、画面の大きさと色で選ぶことになります。端末の違いは電子書籍リーダーの比較記事にまとめました。ほのぼのしたマンガが好きな人には、『よつばと!』に似たマンガを集めた記事もあります。

どれから読むか

短く読み切りたいなら『彼方のアストラ』か『かくかくしかじか』です。どちらも全5巻で、終わり方をほめる感想が多い作品でした。長い話にじっくり付き合いたいなら、完結している『ゴールデンカムイ』をおすすめします。

新しい作品から追いかけたい人は、2026年の大賞『本なら売るほど』の1巻から始めてみてください。本好きの人ならきっと楽しめると思います。

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