Audibleで「本屋大賞の受賞作を聴きたい」と思ったとき、最初に引っかかるのは、目当ての本が聴き放題に入っているかどうかです。登録してから探して、無かった、では遅い。
そこで、大賞受賞作23作品(2004〜2026年)を、2026年9月14日にAudible公式サイトで1作ずつ確認しました。結果は14作品が聴き放題、9作品は配信そのものが無しでした。
この記事では、聴ける14作品の再生時間とナレーター、最初の1冊にどれを選ぶか、そして「無い9作品」がどの年に固まっているかをまとめます。
※聴き放題の対象作品は入れ替わります。この一覧は2026年9月14日時点のものです。
先に結論:2013年以降の受賞作はほぼ揃い、2008年以前は1作も無い
23作品を年順に見ると、線がはっきり引けます。2013年以降の受賞作は2作(2018年『かがみの孤城』・2014年『村上海賊の娘』)を除いてすべて聴き放題、2008年以前の受賞作は1作も配信されていません。2009〜2012年はその中間で、『告白』『謎解きはディナーのあとで』はあり、『天地明察』『舟を編む』は無し、という具合です。
つまり「最近の受賞作を順に聴きたい」ならAudibleは向いていて、「『博士の愛した数式』や『ゴールデンスランバー』のような初期の受賞作を聴きたい」なら、今のところ向いていません。ここを先に書いておきます。
聴ける14作品(再生時間・ナレーター)
すべてプレミアムプラン(聴き放題)の対象です。作品名から、それぞれのAudible版のページへ移動できます。
| 年 | 作品 | 著者 | 再生時間 | ナレーター | 作品ページ |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | イン・ザ・メガチャーチ | 朝井リョウ | 15時間43分 | 岩崎了・大森ゆき | 受け止め方 → |
| 2025 | カフネ | 阿部暁子 | 10時間31分 | 岸本百恵 | 受け止め方 → |
| 2024 | 成瀬は天下を取りにいく | 宮島未奈 | 5時間4分 | 鳴瀬まみ | 受け止め方 → |
| 2023 | 汝、星のごとく | 凪良ゆう | 12時間8分 | 柚木尚子・志村倫生 | 受け止め方 → |
| 2022 | 同志少女よ、敵を撃て | 逢坂冬馬 | 15時間34分 | 青木瑠璃子 | 受け止め方 → |
| 2021 | 52ヘルツのクジラたち | 町田そのこ | 9時間48分 | 安田愛実 | 受け止め方 → |
| 2020 | 流浪の月 | 凪良ゆう | 10時間21分 | 土師亜文(浅井晴美版・10時間37分もあり) | — |
| 2019 | そして、バトンは渡された | 瀬尾まいこ | 11時間52分 | 島田奈歩 | — |
| 2017 | 蜜蜂と遠雷 | 恩田陸 | 上下巻・各10時間半前後 | 島﨑信長・佐倉綾音 | — |
| 2016 | 羊と鋼の森 | 宮下奈都 | 7時間46分 | 村上聡 | — |
| 2015 | 鹿の王 | 上橋菜穂子 | 全4巻 | 荻野晴朗 | — |
| 2013 | 海賊とよばれた男 | 百田尚樹 | 上下巻 | 井上和彦 | — |
| 2011 | 謎解きはディナーのあとで | 東川篤哉 | 全4巻 | 福沙奈恵 | — |
| 2009 | 告白 | 湊かなえ | 8時間20分 | 橋本愛 | — |
上下巻や全4巻のものは、リンク先は1巻目(上巻)です。ページから続きの巻へ移動できます。「作品ページ」の列は、読んだ人の受け止め方とナレーターの経歴をまとめたページへのリンクです(順次増やしています)。
『流浪の月』はナレーター違いで2種類あります。声が合わなければもう一方を試せる、というのはAudibleらしい選び方です。『告白』のナレーターは女優の橋本愛さんで、この作品を声で聴くと紙とは別の体験になります。
無い9作品(配信そのものが無い)
| 年 | 作品 | 著者 |
|---|---|---|
| 2018 | かがみの孤城 | 辻村深月 |
| 2014 | 村上海賊の娘 | 和田竜 |
| 2012 | 舟を編む | 三浦しをん |
| 2010 | 天地明察 | 冲方丁 |
| 2008 | ゴールデンスランバー | 伊坂幸太郎 |
| 2007 | 一瞬の風になれ | 佐藤多佳子 |
| 2006 | 東京タワー | リリー・フランキー |
| 2005 | 夜のピクニック | 恩田陸 |
| 2004 | 博士の愛した数式 | 小川洋子 |
辻村深月さんや冲方丁さんのように、著者の他の作品はたくさんあるのに受賞作だけ無い、というケースもあります。検索して「著者名は出るのに目当ての本が無い」となったら、それはこのパターンです。
検索で紛らわしいものも2つあります。『東京タワー』で検索すると出てくるのは江國香織さんの同名の別作品で、リリー・フランキーさんのほうではありません。『村上海賊の娘』は著者名の「和田竜」で検索すると別の方(和田秀樹さん)の本が並びます。どちらも受賞作は配信されていません。
最初の1冊にどれを選ぶか
Audibleは1冊に5〜16時間かかります。無料体験の30日で「1冊聴き終える」ところまで行くかどうかで、続けるかどうかの判断がだいぶ変わります。その前提で、3つだけ挙げます。
- 『成瀬は天下を取りにいく』(5時間4分)——14作でいちばん短い。散歩や家事で1日1時間聴けるなら、1週間で終わります。まず「聴き終える」体験をするなら、これです
- 『カフネ』(10時間31分)——私が実際に聴いた作品です。本屋大賞に選ばれるような作品は、聴いていて入ってきやすいと感じました
- 『告白』(8時間20分)——ナレーターが女優の橋本愛さん。「語り手の声で選ぶ」という、オーディオブックならではの選び方ができる1冊です
Kindle版・紙の本はこちらから。『成瀬は天下を取りにいく』と『カフネ』は、聴く前に文字で試し読みしたい人にも向いています。
長い作品を歩きながら聴くなら、イヤホンは耳を塞がないタイプが向いています。理由はオーディオブック用イヤホンの記事に書きました。
聴き放題はプレミアムプランの話です
この記事の「聴き放題」は、プレミアムプラン(月額1,500円)の対象作品のことです。Audibleにはもう一つ、月額880円のスタンダードプランがあり、こちらは毎月1冊を選ぶ形なので、上の表の作品を好きなだけ聴けるわけではありません。
月に1冊、決めた本をじっくり聴くと決まっている人なら、スタンダードで足ります。私は880円から始めて、月1冊では足りずに1,500円へ上げました。その経緯はAudibleは880円と1,500円どっちがいい?にまとめています。
無料体験は30日間(新規の方向け)で、期間中に上の14作品を聴けます。試すならAudibleの30日間無料体験から。体験期間が終わると月額1,500円のプレミアムプランに自動更新されますが、いつでも退会できます。
各年の10冊はこちら
受賞作だけでなく、その年のノミネート10冊をまとめた記事があります。
※本記事の配信状況は2026年9月14日にAudible公式サイトで確認したものです。対象作品は入れ替わるため、登録前に各作品のページでご確認ください。

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